なるはやで対処しよう「うつ病を改善するために」

ドクター

経過を知り適切な治療を

悩む男性

段階を経て推移する

うつ病の多くは、次のような段階的な経過をたどります。第1段階では生活面ではだらけてきて、それまで興味のあったことにも関心がなくなり、勉強や仕事に能率が上がらなくなります。また、不眠状態が始まるでしょう。第2段階では抑うつ感が強くなり、午前中は特に調子が悪く、午後からは持ち直すという気分の日内変動が激しくなります。それから不眠の悪化や食欲がなくなり、人前に出るのが嫌になるのです。第3段階は患者のうつ状態は最もひどい状態となります。しかし、一見おとなしく見えるので、周囲の人は病状は軽くなったと勘違いすることもあるのです。その他にもいろいろな妄想が現れ、寝たきりになることもあります。第4段階では症状は好転の兆しが見え、第2段階の状態に戻りますが気分変動はまだかなり激しい状態です。第5段階になると気分の変動はかなり少なくなり、食欲も回復し、比較的眠れるようになって病状はかなり回復してきますが、まだ仕事や勉強にも根気がなく、疲れやすいでしょう。職場に復帰する意欲も出てくるものの、慎重に対処しないとまた同じ症状を繰り返すことになるので注意が必要です。

再発防止のために

これは、一つのうつ病の症状推移のパターンの例ですが、各段階に境目があるわけではありません。この一周期は1か月から3か月程度ですが、治療を受けていない場合は半年以上続くこともあります。軽度のうちに本人や家族がうつ病に気づいて治療を受ければ、第1段階から回復に向かうこともあります。ただし、うつ病は周期的に再発する傾向が強いため、患者が治ったと考えてもある程度長期の治療を続ける必要があります。また再発予防のために生活指導も重要です。うつ病になりやすい人は生真面目で責任感が強く、仕事熱心な性格の持ち主が多いため少し症状が収まるとまたストレスを受ける生活に戻り、自分自身を追い詰めることになりかねません。また、患者の家族の対応も注意する必要があります。良かれと思って気分転換を勧めたり、遊びや旅行に連れだしたりするのはかえって逆効果になることがあります。病状の回復期には自己判断はせずに、必ず専門医のアドバイスを受けながら、段階的に焦らず治療を進めていくことが最も重要になります。